異端パワー

異端パワー
林 吉郎/福島 由美 著
日本経済新聞社、2003年

日本企業の間で、「個の確立」とか「個の自律」と言われ出してから、 あるいは「目標管理制度」とか「成果主義」が導入されてから久しくな ります。しかし、いずれも十分に熟成、または機能しているかとなると、 かなり怪しいのが実態であり、見直しが表面化しているところもありま す。
 本書の著者達は、そのような現状に対し、「個の確立」という言葉に どこか日本的でない感覚が残る一方、これまでの日本的なアプローチで はもはや機能しないジレンマがあると言います。そのジレンマを解きほ ぐすために、日本人の感性と矛盾しない「個の確立」を摸索し、進むべ き方向性を提言してくれているのが本書です。

 いま企業を取り巻くファンダメンタルズが大きく変容してきています。 その変容の波を上手く乗り切るには「異端パワー」を活かせるかどうか がキーになると著者達は述べます。その異端パワーとは、「まったく違 った前提(異質の世界観)でものごとを考え、感じている人々が発揮す る力」とし、そのパワーを活かすために重要なものが「エンプロイアビ リティ」だと説きます。
 異文化コミュニケーションの視点を取り入れた本書は、「異質なもの にどのように対処するか」を考えたい人にお薦めの一冊です。

Globalinx Corp