『180日でグローバル人材になる方法』(天野雅晴著/東洋経済新報社)

【国際ビジネスや教育に携わる人にお薦めの一冊】

http://www.toyokeizai.net/shop/books/detail/BI/2ee4d8613b3ad11e797c4ebe62e9b493/

『180日でグローバル人材になる方法』というタイトルを手にすると、そんな上手い
話があるものか、と思われるかもしれません。しかし、本書を読み進めていくうちに
納得させられることが多々あります。大学卒業後、30年以上も在米している著者ならではの視点で、グローバル化する社会で日本人が直面する二つの困難を鋭く指摘しています。

まず第一が『ネットワークの壁』です。
米国では個人の自律性を重んじており、個人の能力があってその集合体が組織であるという考え方が主流です。これに対して、日本では組織の土壌があっての個人という考え方があるために、何をおこなうにしても組織の制約や許可に縛られ、個人としてのダイバーシティを持てない現状があります。ネットワークの構築を考えた上でどちらが適しているかは明白で、組織からの精神的・物理的な脱却が行えない限り、今後もグローバルな人材を日本から排出するのは困難であると著者は述べています。

そして第二に『言葉の壁』です。
英語をしゃべることに関して特に苦手意識の強い日本人。読み書きと違い英語をしゃべる機会が極端に少なく、環境作りが難しいのが一つの要因だと思われるが、著者は中学レベルの英語で十分に会話が出来ることを謳っており、『言葉の壁』の乗り越え方に大きなヒントを与えてくれています。
またTOEICのスコアが高い人間が必ずしも会話力があるわけではないと著者自身の具体的な体験談も交えており、これから会話力をつけたい人の背中を強く押してくれいます。

最終章では、この二つの壁をどのように乗り越えたらいいのか、具体的な提案がされています。
問題提起に留まることなく解決策まで提示しているところがありがたく、また著者のグローバル人材化にかける熱意の高さを感じる一冊です。日本の将来の進むべき道について考えさせられる興味深い本だといえます。

Globalinx Corp